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~sweetest~ 24

-鍵?-


「悪かったね、なかなかご両親が来なくてね・・・。」


あれから2時間ほどが過ぎ、天音のイライラが頂点に達しかけたときに、男性はにこやかに戻ってきた。人数分のコーヒーを頼みなおし、席に着く。


「ご両親・・・鈴のですか?」


「そう。・・・何から話したらいいかな?特に・・・早坂天音くん?」


「・・・・・・。」


「そんな風ににらまないでくれよ。じゃあまず、自己紹介からしようか。」


男性は内ポケットから名刺入れを取り出し、1枚抜いて、テーブルに置いた。


-弁護士 斉藤誠也- (さいとう せいや)


「鈴ちゃん家の顧問弁護士やってます。30歳です。以前、鈴ちゃんの家で数年世話になっていたことがあってね、守り役みたいなこともしてたよ。」


コーヒーを1口飲むと、誠也は話を続けた。


「鈴ちゃんの容態は心配ない。神経性の胃炎だよ。ストレスがかなりたまっていたみたいだね、発熱もそのせい。昔からつらいことがあると熱を出す子でね。」


タバコを取り出すと、かずほに視線で了承を得てから火をつけた。


「数日、実家で過ごすことになったよ。まぁ、明日は金曜日だし、土日またげば、だいぶ楽にはなるだろう。」


誠也は、天音、亮輔、かずほの顔をしみじみとみつめた。


「しかし、親父さんに怒られちゃうなぁ、先に僕が会ったって知ったら。」


言葉とは裏腹に、誠也はとても楽しそうに微笑んだ。しかし、その顔は一瞬で真顔に変わった。


「・・・あれだけ鈴ちゃんが会わせたがらなかったからね。」


そう言うと、誠也は3人をじっと見据えた。


「よっぽど、失くしたくなかったんだろう。」


3人は、誠也の言っていることの半分も理解できずにいた。


「失くすって・・・どういうことですか?」


かずほがやっと口を開いた。


だって、意味がわからない。誰が、何を、『失くす』の?






ブログ村 恋愛小説(純愛)
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