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~sweetest~ RING

-変化-


結局あの遊園地の日からも、あたしたち4人はだいたいは一緒にいた。


森村とかずほが付き合い始めたので、邪魔はしないように、2人の時間を尊重しながら。


4人で遊ぶこともあれば、早坂だけがあたしの家に来て、くつろぐこともある。


あたしとしては、宿題を教えてもらえるから、ありがたいんだけど。


でも、ほとんど毎日うちに来るって、なんなんだろう。


コイツ、そんなに暇なんだろうか。


「・・・・・・また寝てる。」


ひとんちのフローリングに(ラグは敷いてある)転がって、眠っている早坂。仕方が無いので、毛布をかけた。


あたしは宿題も終わって、とても気分良く夕食を作っている。今日はハヤシライスと、オニオンスープ、温野菜のサラダにした。


このごろ早坂が夕食を食べていくことが多い。・・・家の人、何にも言わないのかな。


でも、やっぱり誰かが一緒の食事は楽しい。


・・・たとえそれが、からかいといじりに満ちたものでも。


楽しいと思っておこう。うん。


「うん、美味しい。・・・あたしってば、天才。」


味を調え、鍋の火を消し、静かな寝息をたてる早坂のそばにひざをついた。


「早坂、もう7時になるよ?・・・ご飯、どうする?」


「あ~・・・食う。」


“食べない”というのを、聞いたことがない。


「ん・・・。」


まだ眠たそうに、眼をこすったり頭をかいたりしている。髪も少し寝癖がついていて、とてもじゃないけど、「そういえば怖い人」には見えない。


そういえば、かずほと森村が付き合い始めたとき、大変だったなぁ。


呼び出されるかずほと、ついて行って、喧嘩に便乗するあたし。でも、必ずどこからか早坂と森村が現れて、収めてくれた。


1ヶ月もすると、呼び出しもなくなった。


今は、こっちが恥ずかしくなるくらいに激甘だ。歯が浮くくらいだ。


・・・・・・かずほの携帯の森村の着信表示が「ダーリン」になっていたのには、驚いた。


「・・・おい。」


「!」


「ぼーっとしてねぇで、はやくつげ。」


「さっきまで寝てたくせに。」


「早くしろよ、腹減ってんだよ。」


「・・・涎たらして寝てたくせに。」


「嘘付け。」


「いびきかいて寝てたくせに。」


「それこそ嘘だな。今まで誰もそんなこと言っ・・・」


一瞬、空気が凍った気がした。


「ふうん・・・はい。」


器を渡す手が震えたのは、たくさんついで重かったせい。それ以外の理由なんか・・・ない。


・・・あっちゃいけないんだ・・・。





あたしには、知られたくないことがある


それを隠し通すためなら、なんだってする


だからどうか、誰もいなくならないで


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