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~sweetest~ 21

-決戦?-


「協力してくれて、サンキューな。」


「別に・・・。」


にこにこと微笑う亮輔とは対照的に、強張った顔でうつむくかずほ。


「・・・どうしたの?」


「なんでもない。・・・計画はどうだったの?成功したの?」


「1つは大体ね。今はこんなもんでしょ。天の顔の筋肉もずいぶんほぐれたし。・・・もう1つはこれから。」


「これから?」


「・・・たった今から。オレとしては、こっちのがメイン。」


意味がわからない、といった様子で首をかしげるかずほ。それをよそに、亮輔が話し始める。


「最初は、なんだったかな・・・。たぶん、あの時からだ。あの子が天に最初に弁当つくってきたとき。」


(それだったら覚えてる。そこからこの2人との関係が始まったんだ。・・・中途半端にそばにいられる、苦しい、嬉しい関係。)


その日からめまぐるしく変わった日常をかずほは思い出していた。


「 『来る?』って聞いたとき、『行くわよ』って答えた娘の強い眼にね、やられちゃったんだよね。」


「・・・え?」


「ホントはオレ等なんか、怖いだろうにさ、それでも友達放っておけない・・・って、その眼にさ。」


「ちょっ・・・。」


「そういや、最初の髪の毛のときも、みんな逃げたのに、その娘だけは残ってて・・・。」


「待って・・・。」


かずほがようやく絞り出した声は、上ずってかすれていた。


「ん?」


「何・・・?何の話・・・?」


「わかんない?・・・告ってんだけどね。」


「うそ・・・。」


「何が?」


「だって、そんなこと、今まで言わなかったじゃない。今日だって、『計画』って、あたしは、早坂と鈴のことだって思って・・・。」


「それもあったのは、事実。あの子と関わってから、天の表情、増えただろ?世捨て人みたいな顔、しなくなっただろ?」


「それは・・・うん。」


「でもね、あの子が笑っているのは、やっぱり、かずほの存在も大きいんだよ。」


「また・・・。」


「ん?」


「 『かずほ』って・・・。」


「呼んじゃだめ?」


ふるふると首をふるかずほ。その瞳には、涙が浮かび、それは簡単にあふれ出した。


「かずほ?」


「あ、あたしも・・・。」


「待って。」


「?」


「ここはカッコつけさせてよ。」


亮輔は“すぅっ”と息を吸い込むと、かずほの手を握った。


「安西かずほさん。君が好きです。オレと付き合ってください。」


「森村・・・。」


「ちなみに、イエス以外の返事はなしね。あと・・・・・・『亮輔』って、呼んでよ。」


涙が止まらない。返事をしようにも、嗚咽しか出せない。そんなかずほの涙を長い指先でぬぐうと、亮輔はその肩を抱き寄せた。


「もうじき、てっぺんなんだけど。」


「?」


「ベタついでに、も1つベタなこと、していい?」


「?」


「・・・・・・キスさせて。」


そう言うと、ゆっくりと唇で唇をはさむように亮輔はかずほにくちづけた。


優しく、甘いそれを受け止めながら、温かい涙が再びあふれるのをかずほは感じていた。


角度を変え、幾度となく重なるそれに、心臓の高鳴りが限界を迎えそうな心地だった。







ようやく手にいれた


いつも明るく笑うきみ


案外泣き虫なきみ


・・・キスがちょっとしょっぱいな





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