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~sweetest~ 20

-決戦?-


鈴はゴンドラのガラスにはりついている。段々と地上が離れて行くのが、たまらなく嬉しいらしい。


「すごーい、高ーい。」


「そうだよな、お前、いつも低いとこしか見れてねぇもんな。」


「も~っ、うるさいなぁ!」


構わず、外の光景に夢中になっている鈴の横に、天音が体を移してきた。思わず、そちらに向きなおす。


「・・・・・・楽しかったか?」


いつになく真面目な表情の天音に、鈴も素直にうなづいた。


「そっか。」


「うん。」


「なら、いい。」


「うん。」


ゴンドラもだいぶ高くなり、遊園地の喧騒も少し遠く聞こえる。


「・・・すっごく楽しかったよ。ありがとう、早坂。」


「もとは安西だけどな。」


「あ。」


「ん?」


「森村は、かずほのこと・・・・・・好きなんですかね?」


ちょっと緊張。思わず敬語になっている鈴。


「どう・・・なんでしょうか。」


つられる天音。


「今、彼女とか・・・。」


「それはいない。」


「ふぅん。」


考え込む鈴。


「よくわかんないけど、また、4人でどっか行けたら嬉しいな。」


「そっか。」


「遊園地だって、ここだけじゃないし、美術館とか、博物館とか、水族館とか、映画見たりとか、あと、いろんなもの、食べに行きたい。もんじゃとか、お好み焼きとか、クレープとか、いろいろできたら、とっても嬉しいと思う。」


「ああ。」


「初めてなんだもん。友達とこういうことするの。眼が回りそうに楽しい。」


・・・・・・友達。


その言葉が、少しの寂しさで天音の胸に刺さった。


「早坂?」


「・・・連れてってやるよ。行きたいとこ、どこでも。」


「うん!」


満面の笑みで答えると、再び外をみつめる鈴。ふと、気づく。


「もうじき、てっぺんだよ。」


「・・・ああ。」


「わ-い、1番高いー!」


ゴンドラの中で立ち上がる鈴。


「どれ。」


「早坂、立っちゃダメ!あたし抜かされちゃうじゃん!」


立ち上がろうとした天音の肩を押さえつける鈴。こらえきれず、噴出す天音。


「・・・・・・ガキ。」


「うるさーい!」


そろそろ日が暮れてきているらしく、夕日がゴンドラ内を赤く染める。


鈴はそのまま、ゴンドラが地につくまで、たち続けていた。





・・・友達、ね・・・












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