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~sweetest~ 14

-とりあえず、遊園地だし-


がしっっ!ぐいっっ!


うつむいたままの鈴。その頭に置いた手で、それをわしづかみにした天音は、思い切りよく上にむけた。首のあたりで、関節が鈍く鳴る。


「ふぎゃっ!!」


「いつまでも下向いてんじゃねぇ。」


「何すんのよ~!首、鳴ったぁ、今ぁ!」


「あぁ?」


「おい、天。」


「ちょっと、乱暴しないでよね!」


「うるせぇな、お前らちょっと先に行ってろよ。」


天音と眼を見交わした亮輔が、かずほをその場から少し離す。


「いったいな~~。」


首を押さえた鈴の眼に滲む涙。かるくため息をつく天音。


「いいだろ、理由のある涙のほうが。出すほうも出されるほうも。」


「・・・・・・。」


「言いてぇことあんなら、言えよ。」


「・・・・・・だって。つまんないことだもん。」


「バカかお前。そんだけうつむいてんなら、つまんなくなんかねぇだろうが。」


「早坂には、わかんないよ。」


「わかんねぇから、言えっての。」


「・・・・・・もういい。」


「よくねぇって。訳わかんねぇことで落ち込まれても、フォローもできねぇ。」


鈴はしぶしぶ話し出した。自嘲気味に話すその頭に、何回か天音の手がおかれ、撫ぜられる。話し終えた鈴に一言、


「気にすんな、くだらねぇ。」


と、手を差し出した。


「・・・そりゃ、早坂にとっちゃくだらないだろうけどさ・・・。」


「薄型・軽量・コンパクトがお前の持ち味だ。」


「・・・・・・・・・・・・。」


まるで携帯電話のような言われように、思わず言葉がとまる。


「どうも釈然としないんだけど。」


そして、差し出されたままの手を、訝しげに見つめる。


「・・・・・・。」


「・・・早く。」


「・・・何が?」


「手。」


ひらひらと手をふる。手をよこせ、と言う意味らしい。


「・・・やだ。」


「お前はぐれっと、見つけんの大変だろうが。」


「・・・・・・はぐれないし。そんな子どもじゃないし。」


「うるせぇな、肩に手をおくのも頭もだめなら、手ぇつなぐしかねぇだろうが。さっさとしねぇと、肩に担ぐぞ。」


・・・やりかねない。


「もう、わかった!」


手を伸ばした鈴は、天音のシャツの袖口をつかんだ。


「・・・手前、どこまでも逆らうか。」


「いいじゃん、ここだって。」


「・・・おう。絶対ぇ離すな。」


「わかったよ。」


一瞬見つめ・・・いや、にらみ合った2人は、心配気なかずほと満足気な亮輔のもとに歩き始めた。


「鈴~?大丈夫?」


「うん、大丈夫!」











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