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~sweetest~ AMANE

-不機嫌の理由-


「で、行くのは明日じゃなかったのかよ。」


「まぁ、いいじゃん、女の子2人で繁華街歩かせるのも、危ないだろ?」


試験休み1日目。鈴とかずほは翌日に着ていく服や、小物を買いに街へ出ている。


押し切られるように付き合わされる天音と亮輔。亮輔は楽しそうだが、天音は眉間にしわをよせ、絵に描いたような仏頂面だ。


鈴とかずほはと見れば、どちらかというとかずほが鈴を引きずりまわしているようだ。


困ったような、それでいてうれしそうな鈴の表情を見ていると、ふっと天音の表情もゆるむ。


「天。」


「あ?」


「楽しいだろ。」


「あぁ?」


「いい顔してたんだけどなぁ、今。」


すべてをわかったような、見透かすような亮輔の表情がまた癇にさわる。


「くだらねぇ。・・・あっちで少し座ってるからな。」


通りに備え付けのベンチに腰掛け、タバコを深々と吸い込んだ。


「・・・早坂。」


「あぁ?」


いつの間にかずほを振り切ったのか、鈴が立っていた。


「んだよ。」


「・・・ごめんね?」


「あぁ?」


「付きあわせちゃって・・・ごめんね?今日も・・・明日のことも。」


「何でだよ。」


「ごめん。」


次第にうつむいていく鈴。その頭に天音の手が置かれた。反射的に顔を上げる鈴。


「?」


「俺さ。」


「うん。」


「朝、弱いんだよ。」


「うん?」


「低血圧っての?あれ。」


「低血圧なの?」


「ああ。」


「だから、機嫌悪いの?」


「ってゆーか、しゃべりたくねぇの。」


「怒ってるんじゃないの?」


「怒られるようなこと、何かしてんか、お前は。」


「してないよ。・・・・・・そっか、そうなんだ。」


満面の笑み。思わず天音の口元もゆるんだ。


「あっちでうるさいのが待ってんじゃねぇの。行って来いよ。」


「うん。」


くるりと向きを変えたとき、また、“あの”匂いがふわりと漂った。


鼻腔をくすぐるそれに、少しだけ気分が楽になったように思えた。























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