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~sweetest~ AMANE

-匂い-


「・・・天、さっきから何してんだよ?」


訝しげに見ている亮輔。


いつものようにクラブの一角に座りながら、天音は近くを通る少女たちを捕まえては、匂いを嗅ぎ、 “ 違う ” といった表情でまたその手を離していた。


「あ?・・・いや。」


「犬みてぇに、女の匂いばっか嗅ぎやがって。・・・見ろ、あれ。」


あごで指す方向に、期待で眼を光らせた少女たちがさざめいている。


-今日、どうしたんだろ-


-あ~ん、あんな近くで顔見たの、初めて~-


-もっと違うところの匂いも嗅いで欲しい~-


「・・・どした?」


「今日の・・・。」


「うん?」


「あの女、何の香水つけてるのかと思ってな。」


「・・・ああ、あの髪の毛のか。」


「探してんだけど、ダメだ。みんなケバい匂いばっかで。」


そう言うと、天音はセブンスターを取り出し、火をつけ、深々と吸い込んだ。


「明日でも聞けばいいじゃんか。ちょうど行く日だし。」


「・・・帰る。・・・気持ち悪ぃ。」


騒がしい店をでて、天音はゆっくりと歩いていった。


・・・イライラする。


あちこちから声がかかっているが、答える様子もなく、天音は不機嫌さいっぱいの表情で歩いていった。



「珍しいねぇ、天ちゃん。 “ 機嫌が悪い ” のが顔にでるなんざ。」



と、自分も腰をあげながら、亮輔は一人ごちた。その顔はいかにも楽しそうだった。

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