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~sweetest~ RING

-拉致-


「痛い、痛い、痛いぃ!」


天音が階段を一歩づつ上るたびに、頭皮が引っ張られる。


軽く、しかしものすごい不機嫌そうな舌打ちが聞こえる。


「自分で調節しろや。」


(うわ~ん、怖い~。)


歩みを止めず、ずんずんと階段を上り続ける天音。


手や腕をあちこちに回し、ようやく鈴がポジションを決めたころ、屋上につき、いくつかあるベンチの1つに座らせられた。


「・・・・・・離せ。」


「へ?」


「手ぇ、離せって言ってんだよ。いつまでしがみついてる?」


(だって、調節しろって、自分がいったんじゃん・・・)


「あぁ?」


地の底から延びてきたような声に、思わずぶんぶんと頭をふる鈴。


「・・・・・・・!!!!」


言葉にならないくらい、痛い。


「・・・バカか、お前。」


(なんで?なんであたし、こんな目にあってるの?髪の毛痛いし、ひっかかってるし、この人、怖いし~~~!)


正直涙が出そうだったが、きっと泣いたら怒鳴られる、という妙な確信が鈴の涙腺を止めていた。


「・・・・・・。」


そのまま、鈴の隣に座った天音だったが、体勢的にきついのか、しばらくして、その膝に “ ひょい ” っと鈴を抱き上げた。


「きゃっ?」


「じっとしてろ。」


鈴は落ちないように、天音の肩口にしがみついた。

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